『関ヶ原』を読んで その1
『…ヘンリー・ミラーは、「いま君はなにか思っている。
(文庫版10ページ)
という冒頭の一節に惹かれて読みはじめた『関ヶ原』。
上巻は石田三成と加藤清正の確執、
文庫版71ページにある三成の家臣・島左近のセリフより。
『古来、支配者の都府というものに、人があつまるのか当然で、
『…豊家(豊臣家)の恩、豊家の恩と殿(三成)はいわれるが、
これは司馬の考えの基にある、リアリズムの表れではないか。
司馬自身の考えを登場人物に喋らせているのだろう、
司馬のキャラクター設定より。
豊臣秀吉の天下統一後、
ロジスティクスに関する才覚や重商主義的な地方経済の活性化策の
彼の性格や癖、仕事ぶりは時として人に疎まれがちであった。
文禄の役・慶長の役(韓国では壬辰倭乱と呼ばれる)での『活躍』
彼等の性格の相違や政権内での確執が、
三成が『正義』というものを重視する性格であるという設定。
三成の登場シーンを読むたび、
権力闘争や国家運営の過程に限らず、
その相違・確執が歴史に影響を与えうるものだ、
『生物の次元』でものごとを考えようとすると、ホモ・
このことでふと思い出したのが、『バタフライ効果(英: butterfly effect)』という言葉である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/
『力学系の状態にわずかな変化を与えると、
自然科学の分野から出てくる言葉だが、
司馬はファクションという形で関ヶ原合戦を描いている。
評価は大きく別れるが、史料をかき集め、人間の感情を織り交ぜ、
これは余談だが、司馬の作品にハマると説教臭くなるとか、
筆者もその悪癖に染まりつつあることを自覚する必要がある。
若い世代に対して辛気臭いことを言い出し始めているので、
ましてや、
自戒。
( http://onthewayinkyushu.blogspot.com/2018/07/blog-post_29.html へ続く)
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