投稿

6月, 2021の投稿を表示しています

【映画鑑賞記】或る人質の見た地獄の398日、そこから見えてくるもの

この投稿をInstagramで見る Takehisa Matsuda(@matsuda_take)がシェアした投稿 1: 福岡都市高速の天神北ランプと KBC の近くにあるミニシアター『 KBC シネマ』が個人的に『ツボ』な作品をよく上映している。 別の映画をKBCシネマで観た2021年早春のある日、今回触れる『ある人質 生還までの 398 日』のパンフレットが置いてあった。 概要を読んで、これは是非観ようと決め、限定的ロックダウンの中でも制限の範囲内で公開されたこともあり、時間を取って観ることにした。 本作は、デンマークの写真家であるダニエル・リューさん(事件の被害者)の著書:『 IS の人質 13 カ月の拘束、そして生還』(光文社新書)を元にした映画である。 体操選手のキャリアを怪我により断念することとなったダニエルさんがコペンハーゲンで写真家のキャリアをスタートさせ、戦時下の街の人々の姿を写真に収めるようになった。 現地の武装勢力の保護の下でシリアの人々を取材する中、ある日ダーイシュの構成員に通訳と共に拉致されたことで 1 年以上、病魔に苦しみ、ダーイシュの暴力や死の恐怖に囚われながらも拘束された人々と交流を深めて生き延びることを選んだ過程を描いている。 2:交渉について ダニエルさんのご家族や恋人たちはダニエルさんが連絡先に指定していた交渉人のアドバイスを仰ぎ、危機管理専門のカウンセラーの支援を受け、写真の販売や家を担保とした融資、全国の企業や各団体への寄付の呼びかけなどで身代金を集めるために身代金確保の為に東奔西走した。 デンマーク政府は表向き『テロリスト(ダーイシュ)との交渉はしない』『身代金は出さない』との姿勢を示していたが、本作で紹介されていないだけで水面下で動いていたのかもしれない。 これは騒ぎになったらより危険性が増すと考えて隠密行動をとっていたとも考えられる。 人質交渉の専門家「アートゥア」について 今後交渉人に関する著書を読んだり映像作品を観る必要があるが、ふと思ったのは ・ヒト:現地の有力者や通訳などの人脈 ・カネ:活動資金 ・スキル:交渉術や経験 ・語学力:現地語 ・インテリジェンス:刻々と変化する情勢をリアルタイムで掴む が必要だろ