#統一地方選 観察記 #福岡県知事選 #福岡県議選 #福岡市議選








2019年の統一地方選のうち、福岡県知事選、福岡県議選、福岡市議選が
終わった。
とりとめもなく、自分が思ったことを僭越ながら好き勝手に書いてみたい。

1:演説会の観察
今回は共産党・立憲民主党・日本維新の会(福岡市政与党会派)の街頭演説

を見る機会があったので見てみることにした。
その雑感を書いておく。

①日本共産党
現職市議の街頭演説を自宅近くで見た。
現市政の問題点(ウォーターフロント地区の開発やロープウェイ構想)と、

共産党らしいといえばらしいが、福祉政策(高齢者用の乗車券制度の継続
など)を絡めて
訴えていた。
現職の強み、共産党の固定票を押さえていることもあり、当選を果たした。

②立憲民主党
夜勤前に早良区西新商店街の街頭演説会を見た。
応援演説の弁士は地元国会議員と枝野幸男であった。
枝野は国会での活動を踏まえ、日本の諸制度に関するリアリズム的な問題

意識を訴えていた。(例:公文書管理や育児・女性の労働問題など)
後日見た東国原英夫の喋りと比べると、いかにも政治家らしい喋りだと
思った。
硬いといえば硬く、問題意識のある人々を惹きつける喋りであった
候補者たちは、産休や育児の経験や交通関係の仕事などから問題意識を持ち

立候補したことなどを訴えていた。
県議選では新人が当選、市議選では新人のうち元県議(それ故に知名度が
あったこともあるのだろう)が当選するも、もう一人の新人(西鉄労組出身)
は落選した。
ダブル当選を狙っていたのかもしれないが上手くはいかないようだ

③日本維新の会
別の日、たまたま西新商店街で新人市議候補の応援演説を見た。
応援弁士は東国原英夫だった。
彼は元々芸能界にいたゆえか、人々を惹きつけようとする喋りがとても滑らか

で、新人市議候補の人となりを知り応援したい気分にさせる、盛り上げるのが
巧い印象であった。
過去の自身の経験(不祥事も含めて)を候補者に絡めて候補者を引き立てよう
していた。
新人候補の高島宗一郎(福岡市長)などとのつながりも紹介し、行政のカネの
使い方や税収・特別会計に関する意識(宮崎県知事時代の経験から)の問題点
を取り上げていた。
新人候補は残念ながら落選した。

2:選挙活動(主にネット選挙活動)について
今回福岡県議に当選した候補者がツイッターだけでなくインスタグラムも活用

していたのは、新しい流れなのかもしれない。
ツイッターの利用者が頭打ちと言われていることや、仲間内で固まり、馴れ合
い、『異分子』を排除しようとし、匿名で他人を中傷することが得意な日本人
の『癖』に馴染んでしまっているツイッターの特性に嫌気する人からみると、
インスタグラムの方が(利用者次第だが)選挙向きかもしれない。
近年、小規模飲食店や美容室などのスモールビジネスで活用されているインスタ
グラムのサービスは、地方議員の仕事をスモールビジネスと解すれば、ツイッター
よりも手軽さとしては適しているのではないか。
何にせよ、今後マメに更新できるか、発信する内容か、が問われてくるであろう。

問題があるとすれば、(今のところツイッターやフェイスブックで現れているが)
インターネットを介した悪意のある攻撃や嘘情報の対策であろう。
それらの対策は、諸外国における事例や企業などの『炎上対策』を参考にして取

り組む必要があるのではないか。
また、一般の利用者が『嘘情報を嘘だと見抜く』能力を養成する必要が今後迫ら
れてくるであろう。

今回、インターネットやソーシャルメディアなども合わせて眺めつつ、眺めつつ

運動関係者が日夜東奔西走し、身を粉にしているのであろうことを思った。
ツイッターで近畿地方のユーザーが実際に『ウグイス嬢』などの経験に基づく雑
感を書いていたり、筆者の昔からの知人が西日本の某市の市議の『ウグイス嬢』
を買って出たりしたこともあるためか、選挙活動というものを少し身近に感じた。


3:福岡市政のこと
福岡市の博多駅〜ウォーターフロント地域間の都市型ロープウェイ構想が凍結さ

れたのは、市議会の(自民を含む)各党派が『予算執行を停止する』という一つ
の目的で一致したからなのだろう
地方議会は、馴れ合いとかマンネリズムに陥りやすいのかもしれないが、少なく
とも福岡市議会はこの点で『健全』だと思った。
日々地元の人々や役所など各方面と交流する中で現実的な視点でロープウェイ
構想と向かい合ってきたのではなかろうか。

個人的には、ロープウェイ構想は現実的ではないと思っている。
福岡市内を車で走っていると分かるが、博多駅とウォーターフロント地区の間は

人の流れが一方通行的になりがちである。
朝ラッシュ時やイベント開始の時間帯は博多駅からウォーターフロント地区へ、
夕方やイベント終了後はその逆の流れになる。
ロープウェイであれば、行きも帰りもそれなりに利用客があれば儲かり(採算が
取れる)投資の回収が進む(元が取れる)のであろうし、工事期間中は日中に
大博通りの1〜2車線を潰す必要が出てくるだろう。
地下鉄七隈線の天神南〜博多駅間の工事区間の渋滞を見ているだけに、(局所
的とはいえ)渋滞が恒常的に起こるのは個人的に好ましいとは思わない。
その辺りを嫌気する人が少なからずいるであろうし、投票に影響していないと
は断言できない。
現実的なのは、バス路線の再編(郊外部〜天神・博多駅地区間の直行便の減便
と各駅までのフィーダー線の増便)や専用レーンの確保、信号サイクルや道路
そのものの改良工事、観光客のみならず市民が無理な運転をせずに動きやすく
なるような道路改良ではないか思っている。
※これは18年秋の福岡市長選の時にも思ったことである。
当ブログの過去の投稿より
http://onthewayinkyushu.blogspot.com/2018/11/2018.html
http://onthewayinkyushu.blogspot.com/2018/12/blog-post.html

4:雑感
宿泊税の問題にしても、福岡県と福岡市が腹を割って時間をかけてでも『熟議』

をやって、政財界のお偉いさんたちの仲間内の論理ではなく、500万人の福岡県
民のナマの声からスタートしなければどうにもならないのではないか、と思うの
である。

『県内の重要選挙を舞台に保守分裂の火種をまいてきた麻生氏の手法に、身内の

自民議員や支援団体が大きく割れ、私情をはさんだとも受け取られかねない大義
なき候補者擁立に、有権者もノーを突きつけた形だ。』
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20190407/k00/00m/010/188000c より

なによりも、大義名分がなかったと取られたのが一番致命的だったのではなかろう

か。
新人候補をナマで見たが、人が悪くないように見えただけに、政治の世界の渦に飲み

次回の改選の年・2023年の日本がどう転んでいるかはわからない。
今(2019年)より末期的な状況・破局が近づいているかもしれない。
それでも、少なくとも、自分が直接見た・握手した人々が、ダメダメになりつつ

ある日本を少しでもマシにしようとする動きを応援していきたい。

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